ミャンマー国外のオフショアでの外貨調達には規制があります。またオフショアローンは事前にミャンマー中央銀行の許可が必要になります。許可をとれば親子ローン等外貨融資が可能になります。
増資 | 現地借入 | 親子ローン(外貨融資) | |
資金の出し手 | 日本本社 地域統括会社 | 現地金融機関 | 日本本社 地域統括会社 国外金融機関 |
通貨 | チャット | チャット | チャット |
現地法人の金利負担 | なし | あり(高い) | あり |
為替リスク | なし | なし | あり(ヘッジ可) |
資金使途 | 規制なし | 規制なし | 規制なし |
国内での資金調達
ミャンマー国内での資金調達(チャット建て)につき、ミャンマーの銀行からの貸出しには、原則、現地不動産等の担保が必要となっていますが、外国企業には不動産所有が認められていないため、実務上、外国企業はミャンマーの民間銀行からの資金調達が不可能となっていました。しかし、2017年8月25日以降、日本のメガバンク3行を含む外国銀行13行に支店の許可が付与され、当該支店からの資金調達が外国企業に認められるようになりました。
海外からの資金調達
海外からの借入れにより資金調達を行う場合、借入れ前に中央銀行の承認を得る必要があり、承認手続きの概要は次のとおりです。
- 融資対象事業が資本金50万ドル以上の規模か否か。
- 融資先が経常的な外貨収入を有する事業を営んでいるか否か。
- 経常的な外貨収入がない場合、外貨借入れの返済がミャンマー国内の利益のみで賄えるか否か、および為替レートの変動に伴うリスクに対する施策を行っているか否か。
- MIC許可において認められた資本金額の80%以上が払込み済か否か。
- 負債と資本の比率が1:4から1:3の範囲に収まるか否か。
- 貸出し期間が中長期か否か。
(参考)基礎的経済指標
2015年 | 2016年 | 2017年 | |
実質GDP成長率 | 6.99% | 5.87% | 6.72% |
名目GDP総額 | 59.5(10億ドル) | 63.3(10億ドル) | 66.5(10億ドル) |
一人当たり名目GDP | 1,147USD | 1,210USD | 1,264USD |
政策金利 | 10.00% | 10.00% | 10.00% |
米ドル為替レート (期中平均) | 1,262.62チャット | 1,234.87チャット | 1,360.36チャット |
為替相場管理 | 管理変動相場制 |
出所:JETRO